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WHO取材記 大垣美穂子 VOL.05

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2013-4-5(Fri)

WHO取材記 大垣美穂子 VOL.05

次号のWHOで特集するのは、大垣美穂子さん。

即身仏に興味を持つ大垣さんが今回対談相手に選んだのは、
即身仏の研究者であり、民俗学者・写真家の内藤正敏さん。

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内藤さんは、学生時代には化学を学び
化学反応を取り入れた写真作品を制作していたとのこと。
そして25歳の時に即身仏と出会い
以来、東北地方の民間信仰や民俗にどっぷりとはまって、
民俗学者、写真家として、数々の書籍、写真集を刊行してきました。

こちらは、死者の霊を呼ぶ口寄せ巫女を撮った「婆バクハツ!」より。
内藤さんの被写体は、目の前の人物から風景まで拡大してゆき、
光が届くかどうか分からない闇にむけてフラッシュを焚き、
浮かび上がるものをとらえ続けてきました。

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「日本文化は3つぐらいの目ん玉を
持ってないと解読できないです。」と内藤さん。

そして、大垣さんの作品には、
全然違う話を想像力でつないでいく面白さ、
その重層性を解読する面白さがあると。

無数のビーズで覆われた宮型霊柩車「before the beginning -after the end#2-」に対して、
世界が映りこんだミクロコスモスが集まって、
まるで、華厳経の世界のように、
「生」と「死」のマクロコスモスを形成していると内藤さん。
地球生命35億年、宇宙、修験道、即身仏といった
独特の世界観とリンクさせながら、大垣さんの作品を解読していきます。

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今回の対談で印象的だったのは、
「生からは死は視えないが、死からは生の本質がよく視えるんですよね。」
という内藤さんの言葉。

誰もが経験したことのない死の世界は、
どういうものなのか検討もつかない
私たちにとっては、まっくらな闇のような世界。
即身仏には、死へと境界をまたいでいった想像を絶する時間を
集積させたような圧倒的な存在感があります。
大垣さんは、即身仏に憧れながらも、
即身仏の強さを目指しているわけではない。
「作品を通じて、作品を見る人と同じ生の側から、
生と死を描いて行きたい」と。

死という闇の世界を生の側から凝視し続け、
生の本質を具現化しようと試みる二人の
知識と好奇心あふれる対談です。

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杉原洲志 Shuji Sugihara
1976年生神奈川生まれ。
WHO編集長/アートディレクター

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